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ビームス初のスポーツ店が明治公園に登場 日本初上陸のR.A.D RUNNINGが示す新しい売り方

ビームス初のスポーツ店が明治公園に登場 日本初上陸のR.A.D RUNNINGが示す新しい売り方のニュース解説イメージ

本ページは公開情報を整理した業界レポートであり、特定の事業者・製品の推奨ではありません。

ニュースの概要

セレクトショップ大手のビームスが、初めてのスポーツ特化型コンセプトストア「BEAMS SPORTS」を明治公園にオープンした。あわせて、日本で初めて紹介されるランニングシューズブランド「R.A.D RUNNING」も取り扱う。服の目利きとして知られる会社が、走る、動く、過ごすといった生活の場面に踏み込む動きである。公園という立地を選んだ点も特徴で、単なる買い物の場というより、運動する人が立ち寄る拠点としての性格がうかがえる。なお、店舗の広さや価格帯、取り扱い商品の細かな内容は、元記事で確認してほしい。ここでは、この出店が小売の世界で何を意味するのかを考える。

引用元: ビームス、初のスポーツコンセプトストア「BEAMS SPORTS」が明治公園にオープン――日本初上陸のランニングシューズ「R.A.D RUNNING」も展開(シューズポストオンライン)

分析・見解

ファッションの店が「走る場所」の隣に出た意味

ビームスは長く、服や雑貨を通じて街の暮らしを提案してきた会社だ。その会社が、初めてスポーツを軸にした店を構えた。しかも場所は明治公園である。近くには国立競技場があり、外苑周辺は散歩やジョギングの人が絶えない。商業ビルの一角ではなく、運動する人が実際にいる場所を選んだ点が興味深い。

店が「買う場所」から「着替えて出発する場所」へ近づくと、商品は単なる物ではなく体験の一部になる。これが今回の最大の狙いだと読み取れる。

日本初上陸の靴を置く、ふたつの狙い

R.A.D RUNNINGは日本初上陸のシューズである。大手ブランドが並ぶランニング市場では、知名度のない新顔は棚に並べるだけでは埋もれやすい。店の世界観ごと見せる場が必要になる。一方、ビームスにとっては、他店にない靴を扱うことが「ここでしか出会えない」という理由づけになる。

双方の利害は合っている。ブランドは店の信頼を借りられ、店は独自性を得られる。ただし、靴は見た目だけでは選べない。試し履きや走り方の相談ができるかどうかが、定着の分かれ目になるだろう。

先行したブランドの例から見える、成功の条件

近年のランニング市場では、スイス発のOnやアメリカのHOKAのように、機能の物語と街で履ける見た目を両立させたブランドが存在感を高めた。ナイキやアシックスも、街着としての魅力を強めている。競技者だけでなく、健康のために少し走る人や、見た目で靴を選ぶ人が主役になったのである。ビームスの強みは、この後者の層に向けた編集力、つまり選んで組み合わせて見せる力にある。

ただし、編集力だけでは足りない。ランニングは続けてもらって初めて売上が積み上がる。イベントや仲間づくりまで含めて設計できるかが問われる。

公園立地ゆえの課題と、今後の広がり

公園の近くは、天候や季節、イベントの有無で来店数が大きく変わる。競技場周辺は催事の日に人が増える一方、平日は静かになる可能性もある。ここをどう埋めるかが課題だ。平日の朝や夕方に走る人向けの企画、近隣で働く人向けの提案などが考えられる。

今後は、ビームスが他の地域や他の競技へ広げるかが見どころだ。ヨガ、キャンプ、サイクリングなど隣接する分野には余地がある。ただ、拡大を急ぐより、まず一つの店で「ここに来ると走りたくなる」という空気を作れるかが先だと考える。

ビジネスへの影響

「売る場」より「集まる場」を先に設計する

商品を並べる前に、人が集まる理由を作る発想が参考になる。今回のように、利用者がもともといる場所へ出向く方法は、新しく人を呼び込むより費用に見合う成果が出やすい場合がある。自社の商品が使われる場面を具体的に洗い出し、その近くに接点を置けないか検討したい。常設店でなくても、期間限定の出店や試用会で検証できる。

海外ブランドを扱う側は、日本での信用づくりを現地の小売に任せる選択肢もある。ただし、販売だけでなく、サイズ展開、返品ルール、修理や相談の窓口を事前に決めておく必要がある。

小さく試して、数字で判断する手順

最初から大きく投資せず、三か月程度の試験運用から始めることを勧める。見るべき指標は、来店数よりも、試着率、購入率、再来店率、イベント参加後の購入割合である。ランニング用品は継続して使うことが前提なので、再来店率が特に重要になる。

あわせて、天候別の来店数を記録しておくと、公園立地のような屋外に左右されやすい弱点を早く把握できる。雨の日向けの企画を用意するかどうかも、データがあれば判断しやすい。

開業直後の話題性を、定着と取り違えない

新店舗は、開業直後に注目を集めやすい。しかし、その熱は数か月で落ち着く。本当の評価材料は、熱が冷めたあとの数字である。話題づくりに予算を使い切らず、半年後、一年後の運営費を見込んで計画を組むことが欠かせない。意思決定者は、開店時の来店数ではなく、常連が増えているかを見るべきである。

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